ボールルームテクニックを丁寧に解説してくれている「ダンス上達の道しるべ」にこんな記述があります。
私がいつも気になっている点にズバリ触れているので引用します。
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座る生活様式で育った日本人は、立ち上がっても股関節に曲がりが残り、体重がかかるのは つま先の方ではなくてもっと後ろの、土踏まずから踵の方にかかります。
腰が後ろに引けて頭が前に出る傾向があります。
これが、技術書に示されたポイズとは大きく異なっているのです。
技術書では、ポイズを次のように示してあります。
<男子:
頭は直立させ真っすぐな姿勢で立つ。
・ボディーはウエストで引き締め、
・体重は足のボールの方向へ前方に保ち、
・肩はリラックスさせ、
・膝はほんのわずか曲げて保つこと。>
<女子:
真っすぐな姿勢で立ち、
・ボディーはウエストで引き締め、
・体の上部と頭はわずか後方で少し左側に、
・膝はほんのわずか曲げ、
・体重を足のボールに置く。>
日本では股間節を曲げるという主張を聞くことがありますが、
股間節を曲げたら膝はほんのわずかではなく、もっとたくさん曲がります。
股間節を英語では ヒップジョイントと言いますが、私が30年読み続けたレターサービスの中で、この言葉に出会ったことは一度もありませんでした。
男子の立ち姿を横から見たら、踵から上に伸びる脚は前に傾いていて、
腰が足の真上にあり、腰から上の胴体は真っすぐで床に垂直に立っていて、
もし、「踵を上げなさい」 と言われたら、上体を前に動かさなくてもそのままスッと踵を高く上げることができる形が、自分の基準の形として必要です。
女子の場合は、
男子の基準の形から体の上部と頭を少し後ろに反らせ、更に少し左側に保ちます。
曲げるのではありません。
女子の練習
鏡に面して両腕を横に水平に上げて立ち、
右手を右の遠くにあるものを取ろうと伸ばしてみたり、
左手も同じように左に伸ばしてみたり、
両腕の水平を壊さずに左右に移動させると、
上体を曲げないで左側に保つコツがつかめます。
どうですか。
かなり上手な人でも、年配の女性の先生でも股間節を曲げることにこだわっていました。
私はこれを以前、HONDAの「アシモ」にたとえて記述しています。
だが、釈然としなかったのです。
やはり、そうしなくていいのだと思った。
これは日本的なダンスの致命的な誤りのひとつだと確信した。
関連参照:
ダンス上達の道しるべ
今日も楽しうございました
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